自宅で楽しめる人気の家庭用ダーツボード「ダーツライブホーム」。
そのプレイに欠かせないのが専用アプリです。アプリでスマホとダーツボードを連動させれば、自宅でお店と同じようなダーツ体験が楽しめます。今回は、アプリの企画開発を担当している秦さんにインタビュー。アプリの話から、ダーツライブならではの開発環境について話を聞きました。
―秦さんの業務について教えてください
現在はBtoC事業企画部・開発部に所属していて、メインで担当しているのは家庭用ダーツボード「ダーツライブホーム」専用アプリです。
一般的にダーツといえば、お店に置かれているダーツマシンを思い浮かべると思いますが、そのプレイ環境を自宅に再現するのが「ダーツライブホーム」とアプリです。プレイデータを記録したり、ゲーム状況に応じたエフェクトを発生させるアプリは、2020年のリリース以来、機能追加やアップデートを重ねてきました。クライアントの開発メンバーは3人。主な開発言語はC#で、UNITYとC#を使ってAndroidとiOS両端末の開発をしながら企画も兼任しています。
―「ダーツライブホーム」はどのような経緯で開発されたのでしょうか?
商品開発が始まったのは、コロナ禍に突入してからでした。お店でダーツをする人が減少するなかで、家庭向けダーツを盛り上げようとする動きが社内で活発化してプロジェクトが立ち上がりました。
当初、専用アプリは「自宅でもお店と同じようにダーツの練習ができる」をコンセプトにしていて、ダーツライブ3というダーツマシン搭載のゲームを移植していく方針で動いていました。しかし企画を進めていくと、アプリならではの機能を開発していくことも重要なのでは?と考えるようになりました。
―なぜアプリ独自の機能開発も大事にしたいと考えたのでしょうか?
せっかく手にしていただいた「ダーツライブホーム」を末永く楽しんでもらうためには、お店にはないアプリ独自の機能やサービスが必要になってくるのではないかと思ったのです。
『自宅でダーツの練習ができる』のは当然として、お店で楽しんで家に帰った後も『今度はアプリでダーツをしたい』と思っていただけるような開発をしていかなくては、ということは常に頭においていますね。
🎤専用アプリの独自機能にどんなものがありますか?
これまで実装して好評だった一つに「空投げ機能」があります。「空投げ」とはお店ではよく見られる光景の一つで、ゲームをしていない時に練習としてダーツの矢を投げることをいいます。
その要素を家庭用ダーツにも取り入れました。アプリのホーム画面状態で矢をボードに投げると、刺さった場所に応じた演出がアプリ上に表示される機能です。
―ユーザーからの反応を教えてください
実はこの機能はユーザーの意見をもとに開発したんです。ユーザーが欲しがっていた機能でもあったため、リリース直後からSNS上で「これ、めっちゃいいじゃん!」といった反応をたくさんいただきました。
ユーザーとの距離感が近く、企画や開発に取り込んでいけるのもメーカー内の開発部門の面白いところかもしれません。私だけでなく、チーム全体がユーザーの反応は常に気にかけていますし、しっかりサービスに反映させていると思います。
―自社サービスの開発部門だからこそですね
誰かから「こういうアプリを作ってください」と指示されるままに開発するのではなく、「もっとこうした方が面白くできるのではないか」と企画部分から携われるのは、やっぱりメーカーならではだと思います。
私は企画職も兼任していますが、たとえ企画職ではない人でも当たり前のように企画ができるのはダーツライブの自由度の高さでもあると思います。開発部門の人が「こういうゲーム面白そうだな」と思って自分で試しに作ってみて、社内で「いいね」、「正式に開発しようよ」となるパターンもかなり多くありますね。
―サービス開発者として喜びを感じる瞬間はどんなときでしょうか?
やはり開発者としては、新サービスや機能をリリースしたときに大きなやりがいを感じます。企画者としては、あらゆるコンテンツを通じて世の中にワクワクを届けられるのがダーツライブだと思っているので、それが形にできたときは喜びを感じます。
以前、イベントで「謎解き×ダーツ」企画を提案して実施したことがあるのですが、私はずっと「謎解き」とダーツを掛け合わせる試みを企んでいました。謎解きが生むゲームへの没入感やプレイヤー同士のコミュニケーションをダーツに掛け合わせたら、絶対に面白くなると思っていたんです。
そんなこともあって、参加してくれた人たちの楽しそうな表情や「とても楽しかった」という感想をいただいたことは印象に残っています。
―最後にこれから挑戦したいことを教えてください
これからもユーザーの声に耳を傾けながら、アプリを始めとする担当サービスの満足度を高めていきたいという気持ちはもちろんあります。その一方で、未来のユーザーに向けた仕掛けもしていきたいと考えています。
少しずつダーツが世の中に浸透してきたとはいえ、まだまだお酒とセットという印象が強かったり、家族で楽しむものではないと思い込まれているのが現状だと思います。
スポーツとしてはメンタルスポーツと呼ばれるくらい、独特の緊張の高まりが体験できるゲームでもありますし、遊びとしては子どもから大人まで簡単に楽しめるラフさもあります。
そういったダーツの魅力を、企画段階から携われるメーカーの環境と自分の感性を活かした開発で広く届けていけたらいいなと思っています。