2016年に新卒入社し、サービス全般のサーバインフラの構築・保守・運用を担当している佐藤匠。サーバー部のエンジニアとして入社後、システム開発に携わり、現在はサービス全般のインフラを支えています。エンジニアとして幅広い業務を担当してきた佐藤のこれまでを辿ります。
※本記事は2022年に公開したものを再掲載したものです
私は今、株式会社ダーツライブ(以下、ダーツライブ)のサーバー部門で、ダーツライブの提供するマシンを接続するネットワークサービス支えるインフラチームで仕事をしています。 具体例を挙げると、多くのユーザーが遊ぶ時間帯、主に18時〜夜間にかけてのアクセス数や負荷を確認したり、ユーザーに届けているサービスの品質が下がったりしていないか挙動を監視します。
また、レスポンスの速さ(通信速度)に異変が発生した際には素早く調査し、サービスの動きもしくはサーバーの土台の改善を行います。
他にも、ユーザーが遊んだプレイデータがシステムにうまく入ってこなかったときや、ユーザーからの連絡でサービスの不具合が発見されたときなど、問題解決のために臨機応変に動いていくポジションです。
ダーツライブでは、サービスを実際に動かすための仕組みを作っているアプリケーション班と、その仕組みを乗せる土台作りを行うインフラ班で分かれており、事象に合わせてそれぞれが対応・問題解消をしています。
ダーツライブのサーバー部門で働く魅力は、世界中に向けて実際にサービスを動かしていくことができること。サービスは日本だけではなく、世界中の人が使ってくれているので、国内に留まらず全世界に対してエンタテインメントを提供する仕事ができるのです。
これについては、私自身とても大きなことに携わっていると感じていますし、やりがいを実感するところですね。
また、社内におけるプログラマとしての魅力は、一人ひとりの意見を大切にしてくれること。ゲーム作成など企画で仕様書に沿ってプログラムを書いているとき、「ユーザーにとってはもっとこうした方がいいのではないか」ということや、サーバーやシステムに対しての負荷から変更した方が良さそうな箇所も出てきます。
そのようなとき誰に対しても改善案を提案し、意見を述べることができる環境です。「仕様書が絶対」ということもありませんし、システムにもユーザーにもwin-winになる仕組みのために意見を出し合います。私も入社後、早い段階から意見を述べてきました。
柔軟な開発環境や改善に取り組む文化が、ダーツライブサービスが長く愛されている理由の一つだと感じています。
学生時代は、地元・新潟の専門学校と通信制大学のWスクールで情報系全般を学びました。 インターネットで世界中がつながる点に魅力を感じてIT業界に興味をもち、IT系の職種であれば、自分も微力ではありながら世界の人の役に立てるのではないかと考えるようになりました。
就職活動では、社内システムやオフィス機器系のサーバーエンジニアなど10社ほど応募。ダーツを趣味としていたのですが、東京へ行く日程とダーツライブの選考日が重なっていたため、記念受験のような感覚でダーツライブも受けることにしました。なので、内定をいただいたときはとても驚きました。
ありがたいことに他社からも内定をいただいたので選択に悩みました。その中でダーツライブを選んだのは「想像ができないこと」にワクワクしたからです。
他の会社であれば、なんとなく未来が想像できたのですが、ダーツライブだけは自分が手がけた仕事がどんな人にまで届くのか、エンジニアとしてどう成長できるのかがイメージができず、それが楽しみに感じられたのです。
最近の新入社員は実践的な仕事にも1年目から取り組んでいますが、私の場合は入社後1年間は勉強の時間でした。当時は丁寧すぎるくらいでしたね(笑) 実際に使われている技術書や構成図をインプットし、それを先輩に説明してアウトプットするというスタイルで、説明下手だった私は苦労しました。ただ、この経験があったからこそ、提案がスムーズにできるようになったと思います。
新人時代で印象に残っているのは、2年目の失敗経験。ダーツライブのマシンに新しいデジタルコンテンツを追加する案件を担当したのですが、担当とは別のサービスが特定の条件でフリーズしてしまうという障害を起こしてしまったのです。
そのとき、自分が行う作業はダーツライブのシステム全体に影響がある仕事なのだと痛感しました。それ以来、戒めとして自分の作業の影響範囲を深く考慮していますし、後輩や同僚にもその失敗体験を共有しています。
▲「日本ダーツ祭り(2019年)」会場の様子
入社3年目に、ダーツをスポーツとして推進していく部署へと異動しました。異動で最も印象に残っているのは、仕事の進め方の違いです。 異動先では、サービス全体へ与える影響への配慮や安定稼働を守ることはもちろん、スピードも重要課題。何か問題が発生したら遅くとも翌日までには解消するというスタイルで、スピード感と責任感を意識する機会となりました。
スピードの大切さはトーナメントでも実感しました。ダーツマシンを240台ほど設置して、約2,000人が試合に参加した、東京ビッグサイトでのイベント「日本ダーツ祭り」で、オンラインのトーナメントシステムを開発し運用することになったのです。
どうしても本番は、当日一発勝負。データ消失やネットワーク不良など想定外の問題が発生しても、即座に解決しなければいけません。進行中のトーナメントを止めないことを最優先に、短時間で最適な手を模索する中で、スキルと判断力が鍛えられました。
その後、プログラマ職だけでなくプランナー領域も任されるようになり、企画・提案やマネジメント業務も経験しました。最近ではコロナ禍という背景から、オンラインでトーナメント実施を可能にするシステム開発を行いました。 世界各国の選手を日本に招待して開催していた大会があるのですが、コロナ禍で難しくなり、オンラインで実現するための仕組みが求められたのです。 既存システムだけでも試合することは可能でしたが、多くの課題点があったので新たなトーナメントシステムを開発することになりました。私は「日本ダーツ祭り」での開発経験があったため、設計から構築までシステム統括を担当することになりました。
この開発をしていく中でインフラの重要性を再認識しましたね。改善したい点があっても、生じるリソースや期間的な制約などから二の足を踏んでしまうことも多かったのです。それらの点について当時のインフラ担当者に相談したところ、私の経験や知識にはなかった方法で解決方法を的確に教えてくれました。
「これを活用すれば他のシステムももっと便利になるぞ」という画期的な解決策を目の当たりにして、私は自身の狭い範疇で考えすぎていたことを実感し、自社インフラについて改めて学びたいと思うようになりました。
その後、社内でインフラ環境を強化していこうという動きがあり、縁あって現在の部署へ配属となったのです。
学生時代と比べると、消費者から供給者になることで意識が変わりました。消費をするだけではなく、供給するにあたって「良いサービスってなんだろう」と考えるようになったのです。
たとえば、トーナメントシステムに携わっていたときは趣味のトレーディングカードで遊んでいても、ユーザー同士が対面で行うゲームである点がダーツと共通しているので、大会運営の方式を何か参考にできないかと考えることも多かったです。
だからこそ、遊ぶことが好きな人はダーツライブい向いていると思います。ダーツだけでなく、遊び全般の要素を仕事に活かせる会社なので、消費者目線がいい形で供給者目線につながっていきます。
個人的に大切にしているのは「やりきること」。失敗したり、時間がかかったりしても、最後までやりきることが大切だと思っています。 当たり前のことのように思えますが、やりきれる人って意外と少ないので、まずはやりきってみることが一番大事だと伝えたいですね。
「やるべきこと」をしっかりとクリアしていきながら、さらに物事を「やりきる」ためにどう動いていくか。双方のバランス調整も大切になりますから、自分だけの判断だけではなく先輩や周りに相談することが近道になってくると思います。
壁にぶつかったときって心が折れそうになりますし、抱え込んでしまいそうになりますが、一人になるほど、やりきることができなくなります。
ダーツライブには、コミュニケーションの得意・不得意に関わらず、誰とでも気軽に話をしやすい空気感がありますし、エンジニアやプログラマにしても120%「やりきる」人が多い。決められた仕事だけを淡々と行うのではなく、サービスの安定稼働という使命を果たしながら時に提案もして、ユーザーのために更なる高みを目指しています。
私も今は先輩から学びながら仕事を進めていますが、インフラでも企画や提案を行い、開発をしながら最終的にサービスとしてローンチしていけるような、120%「やりきる」人材になっていけたらと理想だなと思っています。